一ノ倉沢のクラシックルート、烏帽子沢奥壁/南稜を目標としていた方とともに登りました。
一ノ倉の季節は夏前と秋。夏の時期は雪渓が中途半端に残って悪く、テールリッジに取り付くのが困難になります。
5月GW明けから夏前までの時期は下部雪渓を使えるので、テールリッジまで容易に達する事ができます。
一ノ倉沢出合から雪渓に乗り、テールリッジに取り付いてまずは衝立岩を目指します。
テールリッジを慎重にあがり、中央稜の取り付きから烏帽子沢奥壁でトラバース。慎重にスタートポイントまで進みます。
南稜の一ピッチ目。難易度はさほどでもないですが、チムニーの出だしがかぶり気味で登りにくいです。
2ピッチ目以降は簡単なクライミング。馬の背の前後で数パーティーを抜かせていただき、次の難所の最終ピッチまで。最終ピッチは、最後のホールド・スタンスの取り方がポイントです。
終了点からの下降は、まず隣の5ルンゼを懸垂下降します。その後は、南稜沿いを烏帽子沢奥壁バンドまでひたすら懸垂下降。正確な操作が求められます。
テールリッジに達する頃には疲れも溜まっているので慎重に。その後は雪渓をザクザク下って出合いへ戻ります。
一ノ倉沢は歴史あるクライミングエリア。憧れている方が多い岩壁です。
数回のクライミング講習と本チャン練習1~2回を積んでから登っていただきます。
やはり、アプローチ・デプローチの悪さもあり緊張感があります。
一ノ倉沢出合いまで来ると、ホっとします。
それほどに、緊張感のある岩です。
投稿者: tthara
(公社)日本山岳ガイド協会認定ガイド
[資格レベル]
山岳ガイドステージⅡ
スキーガイドステージⅡ
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